クレアブログ

【院長ブログ】朝晩が涼しくなってきましたね

お久しぶりです、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?当院のスタッフは元気に過ごしています。
やっと朝晩が涼しくなってきましたね。少し秋を感じるようになってきました。
家のプランターのルッコラの芽が、かなり成長してきました。植物の緑って、癒されますよね。

さて本日は椎間板ヘルニアについてお話してみようと思います。
椎間板ヘルニアは人間でも有名な病気ですね。
犬ではダックスやビーグルやパグやフレンチブルドッグなどの足の短い犬種に多く発生する病気です。
ちなみにネコではあまり発生しません。
背骨(頸椎や腰椎や胸椎)の間の椎間板という軟骨のようなものが飛び出すことによって、
神経を圧迫することで痛みやしびれといった症状が出る病気です。

因みに首から尻尾の付け根まで、背骨は27個のパーツ(椎体)でできています。
この椎体と椎体の間に、クッションの役割の椎間板があるのです。
背骨の役割には大きく分けて2つの役割があります。1つ目は体重を支えることで、
2つ目は脳からでた神経を保護する役割です。神経を保護するために、背骨の真ん中に神経が通る穴があります。
椎間板ヘルニアではこの背骨の穴を通っている神経が飛び出した椎間板により圧迫されることで先ほど言ったような、
痛みやしびれが生じるのです。これが椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアには重症度で段階の分類があります。
グレードⅠ(GⅠ)痛みだけです。GⅡでは後ろ足にふらつきが出ます。
GⅢでは、後ろ足は動きますが立ち上がることは出来なくなります。
GⅣでは後ろ足が全く動かなくなりますが、足先の痛みなどは感じます。
GⅤになると、後ろ足は動きませんし、足先の痛みも感じなくなります。
基本的な考え方としてはGⅢ以上なら手術で治療しますし、GⅡ以下なら飲み薬と安静で治療することが多いです。
これが椎間板ヘルニアの基礎的な知識です。

当院でも椎間板ヘルニアは比較的多い病気です。勿論、GⅠやGⅡで手術せずに治ってくれる子が多いですが
中には手術が必要な子もいます。また、他の病院の先生からご紹介を頂くこともあり、
椎間板ヘルニアの手術は比較的多く行っています。
先日もリアンちゃんという11歳のミニチュアダックスフンドの女の子が、GⅢの椎間板ヘルニアになり
立ち上がれなくなりました。CT検査とMRI検査を行い、椎間板ヘルニアと断定できたことから、
その日に手術を行いました。術後の経過は順調で、10日後の抜糸の時にはすでに両足で立ち上がることが出来ており、
20日後の再診時には走れるぐらいに回復してくれていました。

おまけの話をすると、リアンちゃんは毛が生えるのが非常に早く、抜糸時にはすでに毛がしっかり生えており、
傷が目立たなくなる日も近そうです(笑)。
一度歩けなくなった子が、再度元気に走れる姿を見れることは、やはり幸せなことだと実感しました。
これからもまた、患者さんの幸せを増やせるように頑張ろうと思いました。

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