【院長ブログ)】定期的な健康診断て大切ですね
梅雨に入り、雨や曇りが続きますね。
夏の渇水の事を考えると雨は確かに大事とわかっていますが、ちょっと憂鬱な季節です。
そんな季節ですが、当院のスタッフは元気に過ごしています。
供血犬も楽しそうに暮らしています。先日、(はるに)収納の扉を噛まれてしまいましたが(笑)。
さて本日の話題は、先日行った肺葉切除の手術について書こうと思います。
患者さんはmirukuちゃんという8歳6か月のMIXの女の子です。
mirukuちゃんは、他院のCT検査の結果、肺の腫瘍と診断され、手術で肺葉を切除する必要があると言われたそうです。
当院にはセカンドオピニオンで来院され、手術の説明をさせていただき、納得された上で手術を行うことになりました。
肺は概ね6個のパーツ(肺葉)に分かれており、そのうち1枚を切除しても大丈夫なのです(最大は2枚まで)。
今回はCT検査では1枚にしか腫瘍は無いことから、その1枚の肺葉を取り除く手術を行うことになりました。
肋骨の間(肋間)を開け、肺葉を取り出して、付け根の部分をくくり、肺葉を切り取るという手術です。
文章で書くととても簡素な手術のようですが、なかなかの大手術でした。6㎏程度の体重の子に、8×7×5㎝の腫瘍が出来ていました。
なかなか恐ろしい大きさでした。こんなに大きな腫瘍にも関わらず、症状は少し咳が出るというだけだったそうで、
肺の腫瘍を見つけることの難しさを痛感しました。
因みにオーナーさんの娘さんが、人間の看護師さんらしく、
両親に検査を勧められたことで見つかったとのことでした。本当に良かったです。
手術も無事に終わり、手術から3週間ほど経ちましたが、術部も問題なく、元気に走り回ってくれていました。
病理検査の結果では肺の腺癌とのことで、鎮痛薬(軽い抗がん作用がある)の継続的な内服を行うことになりました。
日頃の健康診断の重要性をmirukuちゃんから学ばしてもらいました。
当院のスタッフも1年に1回人間ドックを行っていますが、皆様のペットちゃんも是非定期検診をお勧めします。