クレアブログ

【院長ブログ】新年早々・・・

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今年は新年早々から地震や飛行機の事故などが続き、気分の晴れない1年のスタートとなってしまいました。
追悼の意を表して、新年の挨拶は割愛させていただきます。地震もさることながら、
飛行機事故も衝撃的でしたが、多くの方が迅速に非難されたことが幸いでした。

我々も命に係わる仕事をしているので、ミスの怖さをつくづく感じる事故でした。
今年も事故の無いように気持ちを引き締めて頑張っていこうと思いました。

さて、今年の第1回のお話は去年行った手術の話です。
名前はとても可愛くて、チロトロピンちゃんと言います。チロトロピンちゃんは2022年の4月に後肢の跛行で診察しました。
跛行とは、足を引きずっているという症状です。
レントゲン検査では股関節の中程度の関節炎が認められました。
年齢が若いことから、大腿骨頭壊死(レックカールペルテス)の可能性が高いと判断しました。
膝蓋骨の内方脱臼(パテラの脱臼)もGⅢで認められました。
関節炎が進んでいたこととパテラの脱臼も認められたことから、
骨頭切除(股関節を構成する大腿骨頭を切除するという手術)を行っても跛行が残る可能をお伝えしました。
オーナーさんは痛みが無くなる可能性が少しでもあるならと、大腿骨頭切除手術を選択されました。
手術は無事に終わり、その後跛行は改善しましたが少し残りました。
跛行が残るということは、やはり痛みが残っているということです。
オーナーさんと協議し、迷いながらもパテラの内方脱臼の整復手術を行うことになりました。

2023年の9月に手術を行い、その後ゆっくりと時間をかけて跛行は改善してきました。
2023年の12月の再診では、歩き方は改善しており、痛みも無さそうで、跛行は認められませんでした。
チロトロピンちゃんのように2つの病気が存在する場合に、どちらが原因かが分からなくて迷うときがあります。
今回も非常に悩みなしたが、オーナーさんの決断により、適切な手術が行えたことで、
チロトロピンちゃんは痛みから解放されました。
決断が難しい時もありますが、粘り強く勇気をもって決断する必要性を学ばせてくれる症例でした。
オーナーさんの大切な家族の為に、
これからもオーナーさんと一緒に迷いながらも逃げずに頑張っていこうと思いました。

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