クレアブログ

【院長ブログ】自然は厳しい


朝晩は肌寒くなってきましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
当院の5代目の供血犬のダノンは、すくすくと育っており、体重も17㎏になっています。
妙に顔と手足が大きくて体とのバランスが悪いです(笑)。
これから体がしっかりと成長することでバランスが取れていくのかと楽しみにしています。

ベランダではルッコラの収穫が終わり、今度はサンチュが食べごろになってきています。
パクチーやミニキャロットなども植えていますが、まだまだ苗段階です。
今年の秋はアブラムシが来ずに、かなり綺麗に育っています。
毎年アブラムシと格闘しながら育てることになり、植物を育てるのは難しいなと感じます。
自然はやはり厳しいなと痛感します。

さて本日は、IBD(炎症性腸疾患)という腸の病気と心臓に病気(僧帽弁閉鎖不全)が
ある子が胆嚢粘液嚢腫という病気になり手術をした子のお話です。
初めての出会いは2016年に遡ります。他院の血液検査ではALB(タンパク質)が
かなり低下していると指摘を受け、セカンドオピニオンで来院されました。

その後お薬に反応してALBは正常値に回復し、継続的な投薬で再発は認められない安定した日が続きました。
2021年に食欲不振と嘔吐を主訴に来院され、
検査で胆嚢粘液嚢腫(胆嚢にゼリーのような物質が溜まり胆汁の排泄を邪魔する病気)と診断されました。

聴診では心臓の弁の逆流(僧帽弁閉鎖不全:MR)も認められことから、
手術の危険度は高いとお伝えしました。オーナーさんはリスクを判ったうえで、
やはり最善を尽くしたいとのことで手術を選択されました。
心臓の負担の少ない麻酔を選択し、万全の準備を行って手術に挑み、
手術は無事に終わり元気に退院してくれました。

その後もIBDの再発も見られず、元気に楽しく暮らしてくれています。
先日他の病気で来院され、15歳半という年齢の話になり、
あの時にリスクを負って手術を行って良かったなと思いました。
平穏な時間が過ぎてくれることは、リスクを負って頑張ったことに対する何よりの贈り物ですね。
ふと、嬉しい気持ちになったお話です。

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