クレアブログ

院内検査でより多くの検査ができるようになりました


 当院に、新しい機器が入りました。ホルモン等の濃度を測定する機器です。
測定できる項目は、血清アミロイドA(SAA)、プロゲステロン(PRG)、サイロキシン(T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、コルチゾール(COR)、総胆汁酸(TBA)です。
SAAは猫の炎症のマーカーです。犬や人では、CRPという炎症のマーカーが簡単に測定でき、炎症の有無をすぐに測定することができていましたが、
猫では炎症のマーカーが院内で測定できませんでした。この機器を導入したことにより、猫の炎症の有無が、すぐに判定できるようになりました。

 PRGは性ホルモンの1種であり、このホルモンの濃度を測定することにより、排卵日や妊娠の有無を判断できるようになりました。
交配の最適な時期の判定にも役立ちます。
 
T4とTSHは甲状腺に関するホルモンです。犬に多い甲状腺機能低下症や、猫に多い甲状腺機能亢進症の診断に役立ちます。
コルチゾールは副腎から分泌されるホルモンの一つです。クッシング症候群(副腎皮質ホルモンの過剰な分泌による病気)や
アジソン病(副腎皮質ホルモンの分泌不足に起因する病気)の診断に役立ちます。
 
TBAは肝臓の機能検査に用います。特に血管異常の病気の一つの門脈体循環シャントの診断に有用です。
門脈体循環シャントは若いうちに発見され手術できれば、健康に長生きできる可能性のある病気です。
 
この機器の導入により、以上の項目が院内で数分のうちに測定できるようになったことで、早期の発見と、
その後の病気の管理に非常に役立ちます。私個人としては、特にSAAは炎症のマーカーであることから、時間差無くすぐに知りたい項目でした。
このSAAが院内ですぐに測定できるようになった意味は大きいと思っています。当院では今まで導入した機器を含めると、
腎臓の優れたマーカーであるSDMAやUPC、血糖値の優れたマーカーであるフルクトサミン等、
現在の動物医療において院内で測定できるほぼ全ての血液検査が可能になりました。
今後も、猫ちゃんやワンちゃんの健康を守るために最善を尽くすとともに、最新の機器の導入にも積極的に取り組みたいと思っています。

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