スケーリング方法(第1弾)
こんにちは、クレア動物病院です!
先日は、歯石除去の大切さや、歯周ポケットのお話をさせていただきました。
お読みいただき感想まで下さった方もいらっしゃり、とっても嬉しかったです。ありがとうございます。
なんとなく理解していただいた方も多いかと思いますが、今回は実際のスケーリング(歯石除去)の
作業について詳しく書こうと思います。
まず超音波のスケーラーを使って歯の表面についている歯石と歯周ポケットの中の
歯石を取り除いていきます。
全体的に見えているところの歯石を落とすことができたら、目に見えない細かい歯石が
残っていないかチェックするために、ピンク色の歯垢染色液を歯の全体に塗っていきます。
塗り終わったら歯垢染色液を水で洗い流し、歯石の取り残しがないか確認を行います。
ピンクに染まった部分が歯石の取り残し部分です。この写真では前歯と奥歯に多くついています。
これを再度スケーラーを使って落としていきます。
これで目に見える歯石と、目に見えない細かな歯石の両方を取り除くことができました。
この状態では、歯の表面はザラザラしたままなので再度歯垢がつきやすい為、
ポリッシャーという電動歯ブラシのような機械と研磨剤を使って歯の表面を磨いて行きます。
まずはブラシと荒研磨剤を使って磨きます。
次にシリコンのブラシと仕上げ用の研磨剤を使ってツルツルに仕上げます。
こうすることでスケーリング後も歯垢がつきにくい環境を作ります。
これでツルツルピカピカの歯になりました。
この写真の子はまだ4歳で歯肉炎や歯周ポケットなども全く問題ありませんでした。
それでもすべての歯にこの工程を行うので大体作業時間は2時間ほど要します。
また、すでに重度の歯周病や抜歯が必要な場合は特殊な歯科処置が必要になります。
次回は、歯周ポケットが深い場合、歯を抜かなくてはならない場合などの
重度の歯周病の子に行う歯石除去の内容を書かせていただきますね。