クレアブログ

【院長ブログ】出産て本当に怖い

皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
朝晩は少し冷えるくらいになってきましたし、昼も過ごしやすい季節になってきましたね。
僕のマンションのプランターでは、ルッコラが大きくなってきて、
そろそろ収穫しようかと思っています。
スタッフも供血犬も元気ですと言いたいところですが、小原のブログにもありましたように、
あいちゃんは、肥満細胞腫という厄介な腫瘍になってしまいました。
無事に手術は終わりましたが、再発の可能性の高い腫瘍であることから、
抗がん剤の投与も始めることになりました。詳しくは小原のブログをご参照ください。

さて本日の話題ですが、題名にもあるように出産について本当に怖いなと実感させられたので、
お話しさせていただきます。
先日、がんもちゃんというMIXのワンちゃんで1歳3カ月の女の子が、
輸血希望で来院されました。血液の濃さ(HCT)は13.7%(正常値は37~61)と非常に低い値でした。
僕はHCTが20%を切ればかなり深刻と思っており、15%を切れば輸血が必要と考えています。

もちろん、がんもちゃんも輸血が必要と判断しました。
ただ、輸血は一時的にHCTを上昇させるだけで、そもそも貧血の原因を突き止めて治療しなければ、
またHCTは下がってしまいます。
オーナーさんにお話によると、3日前に出産した後、陰部からの出血が続いているとのことでした。
そこでオーナーさんと相談させていただき、その日のうちに輸血し、
その後すぐに子宮の摘出手術を実施することになりました。

手術も無事に終わり、輸血によりHCTも30%に上昇しました。
手術で摘出した子宮には、本来は剥がれて胎児とともに出ていくべき胎盤が残っており、
そこから出血が続いていたようでした。次の日からは元気も食欲も出てきてくれました。
子犬の授乳も考えて、入院は2日間とし3日目に退院することにしました。
先日、術後10日ほどして抜糸に来てくれました。
オーナーさんの話によると、授乳などの子犬たちの世話をしっかりしているとのことでした。
何よりも面白かったのは、しっかりとお母さんをしすぎて、
お父さん犬が近づくと怒って追い払うほどまで、子犬を守っているそうす(笑)。
母性はすごいなと思うとともに、何よりも本当に出産は命がけで大変だなと実感しました。
がんもちゃん、これからも子育て頑張ってね。

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