クレアブログ

骨盤骨折から復活をとげたワンちゃんのお話

こんにちは!クレア動物病院です!

早いものでもう12月。今年もあと1ヶ月ほどを残すのみです。

一気に寒くなってきましたので、皆様お体にはお気を付けください。

 

今回はチワックスのれんちゃんを紹介します。

れんちゃんはある日の夜、オーナー様との楽しいお散歩中に交通事故にあってしまい、

歩けなくなってしまいました。すぐに夜間救急病院に駆けつけレントゲン検査を行ってもらった結果、

骨盤が骨折していることがわかりました。

応急処置をしてもらい、翌朝当院にご来院いただきました。

骨盤は股関節を形成しているため、骨盤骨折が起こると後ろ足で立てなくなる可能性が

高くなってしまいます。れんちゃんの場合、右側は骨盤の中でも腸骨と呼ばれる部分が骨折しており、

左側に関しては股関節を形成する寛骨臼と呼ばれる部位の骨折がみられ、後ろ足が全く使えず、

動くことさえままならない状態でした。

再び後ろ足を使って歩けるようにしてあげるためには、バラバラになった骨盤を再び機能させるための

手術を行う必要がありました。また、骨盤の付近には膀胱や直腸といった臓器や、

坐骨神経などの神経も位置するため、そういった臓器や神経が骨折によりダメージを受けていないかも

治療を行っていくには重要になってきます。

幸いにも、れんちゃんの膀胱、直腸は障害を受けていないことがわかりました。

神経が損傷を受けているかどうかは骨折により後ろ足を動かせない状態なので判断を下すのが困難でした。

万が一、神経に損傷があれば骨盤を元に戻せたとしても後ろ足を動かせなくなる場合も想定されます。

そのような状況をオーナー様にご説明したところ、それでもまず骨折を治す手術をしてあげたい

とのことでした。

翌日、インプラントを使用して骨盤を元通りの形に固定する手術を行いました。

両側の骨折部位をそれぞれ二本ずつの医療用プレートを使って骨盤を固定しました。

4時間にも及ぶ長い手術になりましたが、れんちゃんはこの手術を無事乗り越えてくれました。

オーナー様もさぞかしご心配だったと思います。

手術後、毎日のようにオーナー様がれんちゃんの顔を見に来てくれたこともあり、

次第に後ろ足を使うようになってくれました。特に右後ろ足の回復スピードはすさまじく、

術後10日ころになると家では3本足で走り回っていたそうです!!

れんちゃんの回復力にこちらも驚かされるばかりです!

心配されていたもう片方の後ろ足も、術後2か月目には全く違和感のなく使ってくれており

オーナー様とスタッフ一同大喜びでした。

 


れんちゃんの頑張りと、オーナー様のご決断のおかげでれんちゃんが元気に走り回る姿を

見ることができたことをスタッフ一同とても喜ばしく思っております!

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